【あいわゆう 正藍染ふんどし】
「本建て正藍染」とは、藍草の葉を堆肥状に醗酵させた原料(すくも)を、堅木の木灰から取った灰だけで再び醗酵させて染め液を作り、維持管理も貝灰と麩(ふすま)と灰汁という、日本古来の藍染です。
身につけると肌ざわりがとてもよく、あたたかみを感じます。
正藍染の衣類は、抗菌作用、防虫、防臭作用、保温効果もあります。
※商品により色味は変わりますが、染めの回数は変わりませんので薬効も同じです。 自然の染色ですので、かめの状態、染める時の温度や湿度等により変わることは予めご了承ください。
伊勢木綿を使用
古くから日常着として愛用され、お伊勢参りの名物みやげとしても売られていた「伊勢木綿」。
国内でも最高級の純綿糸の単糸を使用し、明治時代から受け継がれた力織機で時間をかけて織り上げることで、生地が空気を含みふんわりとした仕上がりになっています。
使用される単糸は糸の状態が綿(わた)に近く、着用していくうちに糊が落ちて綿(わた)に戻ろうとするので、少しずつ生地が柔らかくなっていきます。
着用するごとに増していく柔らかく暖かな肌触りと、シワになりにくい性質が伊勢木綿の特徴です。
「あいわゆう」プロフィール
野原和也:代表、仕立師
野原未希:染師
「あいわゆう」令和4年1月11日設立
岐阜県揖斐(いび)郡池田町の池田山山麓に暮らし、主に『結衣(ユイ)』と銘打った衣服の製作や本建て正藍染による染色、原料となる蓼藍の栽培やスクモ(藍の染料)造りなどに取り組む。
染料の生産、デザイン、縫製、染色など、自然の力を借りながら、一つ一つを丁寧に、たくさんの時間と愛情をこめて、手作りで製作しています。
訪問レポート
ゆにわマートスタッフで 岐阜にある「あいわゆう」さんの工房を訪問しました。 (2023年夏)
展示販売会に向けて 作品づくりで大忙しという 現場を取材させていただきました。
工房があるのは、 岐阜県揖斐郡、池田山のふもと、 田んぼや畑が広がるのどかな場所で、とにかく、空気がおいしいかったです。
まずは、自家栽培しているという 藍(あい)の畑へ案内してもらいました。
大きくなると、こんな感じです。
これが藍色の染料になるなんて、 なんだか不思議でした。 そして、実際に 染色体験をさせていただきました。
藍染めのステップは、
1:染める
2:洗う
3:天日干し
の3ステップで、 このステップを何度も繰り返すことで、 色が重なって、だんだんと濃い 藍色になっていくそうです。
といっても、、 ただこの作業を繰り返せばいい、 というわけではありません。 なぜなら、藍色に染まるのは、 染液に宿る 「微生物さん」の働きのおかげだからだそう。
「微生物さん」がご機嫌ななめだと キレイに染まらないのです。
なので、「微生物さん」がここちよく、 ご機嫌よく働いてくれるように、 礼儀礼節を尽くして 向き合うことが大切なのだと。
たとえば、 静かに、丁寧に、微生物さんたちと 「一緒にやっていく」気持ちで行い、 大きな音をだす、といった 微生物さんを驚かすようなことはしないこと。
荒々しく空気が入ったりすると死んでしまうそうです。
微生物さんの状態をよく感じつつ、 一日に働かせすぎないようにすること。
などなど、 とっても繊細な作業なんだそうです。
とはいえ、 お客様から注文があるわけですから、 ときには、たくさん染めないといけない日もあるそうで、 そんな時は、 「微生物さん、今日はたくさんあるんだ。 ごめんね、一緒にがんばろうね」と、 心の中で声をかけながら染めるそうです。
そういった心がけで、 仕上がりも全然違うのだとか。
そんな微生物さんの 不思議なパワーに 感動しながら作業の様子を見守っていると、 その場がなんだかぽかぽかと、 あたたかくなっていくようでした。
甕(カメ)の中に手を入れて、 染め体験をしたスタッフに聞いてみると、 染め液ってあたたかいのだそう。
そして、ミネラルが豊富だからか、 終わった後、腕がツヤツヤしていました。
そうして、1回の行程で誕生した 手ぬぐいの染め色の美しいことといったら、、、!
目には見えないところで 働いてくださる「命」がある。 自然の力って神秘的だな、と 思わずにはいられませんでした。
▼この日に撮影した動画
スタッフの声
えびぞー
遠藤
ロッキー
お取り扱いの注意点
摩擦による色落ちを防ぐためにも、手洗い、または洗濯ネットに入れ洗濯機で洗うことをお勧めしています。
初めのうちは茶味を帯びた色が出ることがありますが、 染め液の灰汁によるものです。
多少の色落ちがあった場合も、直ぐに止まりますので御安心下さい。
また、”洗い”ではなく、着用や洗濯による”擦れ”によって色落ちする可能性がありますことご理解願います(乾燥機にかけると”擦れ”が起きるので色落ちする可能性は高まります)。
正藍染には色移りがありませんので、他の衣類と一緒に洗っていただいても問題ありません。
また、天日に焼くことで色が強くなり、洗うことで灰汁が抜けて段々と青味が冴えてきます。
※商品により色味は変わりますが、染めの回数は変わりませんので薬効も同じです。
自然の染色ですので、かめの状態、染める時の温度や湿度等により変わることは予めご了承ください。
商品名 | 『正藍染フンドシ|越中褌|伊勢木綿』 |
サイズ | 幅 約35cm x 長さ 約100cm / 紐全長 約170cm |
染色回数 | 6回 |
原材料 | 綿 100% |
製造国 | 日本 |
※ふんどしの先は意図して切りっぱなしになっています。本来のふんどしはそうしており、邪気が溜まりにくいこと、洗った時に乾きがよいことなどの理由からそうしております。
はじめのうちはほつれますが次第にそういったこともなくなります。